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なるパパ日記

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『ごまかさない仏教』より (都合のいいところだけ引用)

p.44
仏教学が抱えた大きな問題点の一つが、現実世界における自分たちの立場を根拠づけるために、古代の仏教資料を利用するという考えです。自分たちの立場に都合の良い記述だけを抜き出してきて利用し、それ以外の資料は無視するという姿勢が往々にしてみられます

たとえば「釈尊は業も輪廻も説かなかった」などと言うことを主張する人が学者の中にもいます。これは現在の我々にとって業や輪廻という思想が受け容れ難く、あるいは差別の温床になっているという批判があるので、それを避けるために過去の歴史の方をねじ曲げて、自分たちの正統性を主張しようという立場です



こういうことは、なにも仏教学に限ったことではないですよね。というか、「人間が抱えた大きな問題点」ですよね。夫婦関係、隣人関係、会社~社会関係、国家関係。人間の存在するところあまねく...


ごまかさない仏教: 仏・法・僧から問い直す (新潮選書)

佐々木 閑,宮崎 哲弥/新潮社

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by naru_papa | 2017-12-12 22:57 | 読書 | Comments(0)
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